結論
- Suno: UMG・Sonyと係争中、独ミュンヘン地裁では敗訴済み(2026年7月)。有料プランなら現状ダウンロード・商用利用は可能。
- Udio: UMG・Warnerとは和解済みだが、その条件として有料プランも含む全プランでダウンロードが停止中(復旧時期未定)。Sonyとは新規訴訟が拡大中。
- Soundraw: 自社音源のみで学習しているため著作権面の懸念が小さい。歌詞・ボーカルは基本なし、BGM特化。
- 副業で使うなら: 現時点で「保存して使える」歌もの生成AIは実質Sunoの有料プランのみ。
正直な前置き
運営者はこの「uuhai0625」名義ではAI音楽制作をまだ実践していません。この記事は各社公式ドキュメント・ヘルプセンター、および法律専門メディア・主要ニュースメディアの報道をもとにした一般調査ベースの解説です。特に著作権訴訟に関する情報は日々状況が変わりうるため、記事内の日付を確認のうえ、最新の報道もあわせてご確認ください。
Suno
テキストから歌詞付きの楽曲をワンストップで生成できるツールで、日本語歌詞にも対応しています。現行モデルはv4.5/v5/v5.5系で、1回の生成で最大8分程度まで生成可能、2026年7月20日のv5.5でDuration Slider(尺を事前指定できる機能)が追加されました。Extend機能で曲を継続的に延長できますが、延長を重ねると音質が劣化するという報告もあります。2026年6月のアップデートでステム分離機能(Auto Split・Split from Mix・Advanced Split)も追加されました。
著作権面の状況(2026年9月時点): Universal Music Group・Sony Music・Warner Musicが2024年6月に共同提訴した裁判のうち、Warnerは2025年11月25日に和解しライセンス提携に移行しました。一方UMG・Sonyとは係争が継続しており、Sunoは2026年3月にフェアユースを主張する申立てを提出しています。さらに2026年7月31日、ドイツ・ミュンヘン地方裁判所が著作権管理団体GEMAの訴えを認め、Sunoの学習・出力を著作権侵害と認定、6楽曲について差止・収益開示・損害賠償を命じました(欧州で初めての司法判断)。無料プランは2026年9月3日以降、生涯7曲までダウンロード可・商用利用権なしに変更されています(既存の生成物にも遡及)。加えて米国音楽家組合(AFM)がUMG・Warner Music Groupを提訴しており、大手レーベルとSuno・Udioとの和解金がミュージシャン本人への分配を伴わないことを問題視しています。この訴訟自体はSunoを直接の被告とするものではありませんが、業界全体の緊張が続いていることを示す動きとして押さえておく価値があります。
Udio
Sunoと同系統で、テキストから歌詞付きの楽曲を生成できます。v4でインペインティング(部分区間の再生成)とステム抽出に対応し、Voice Control(ボーカルの声質の抽出・保存・複数ブレンド)がStandard/Pro加入者限定で使えます。無料プランでもフル尺(2分10秒)の楽曲を1日3曲まで生成できる仕様自体は維持されています。
重要な注意点: Udioは2025年10月29日にUniversal Music Groupと和解・提携し、この条件として全ユーザー(有料プランも含む)の音声・動画・ステムのダウンロードが即座に無効化されました。同年11月3〜5日の約48時間だけ既存曲の救出用にダウンロードが再開されましたが、その後再び停止しています。Udio公式ヘルプセンターには現在も「downloading of audio, video, and stems has been disabled」と明記されており、2026年9月時点で復旧時期は未発表です。Warnerとも2025年11月に和解済みですが、Sony Musicとは2026年7月20日、旧訴訟とは別に約3万117曲・最大45億ドル規模の新規訴訟が提起されており、係争は縮小するどころか拡大しています。つまり現時点のUdioは「生成はできるが、作った楽曲を書き出して実際に使うことができない」状態です。
Soundraw
自社スタジオミュージシャンが制作した音源のみでAIを学習させている点が最大の特徴で、公式に「サードパーティ作品は不使用」と明言しています。歌詞・ボーカルなしのBGM特化が基本ですが、ステム(個別トラック)ダウンロードやブラウザ内ミキサーでのテンポ・キー・楽器レイヤー調整に対応しています。
公式は「Soundraw APIで生成された楽曲は第三者請求フリー」と明言しており、有料プラン契約時は個人・商用問わず利用可能、Artist Planでは改変前提でのストリーミング配信(Spotify等)も許可されています。解約後もライセンスは永続します。ただし第三者から著作権侵害の請求があった場合の具体的な補償(indemnification)条項は公式ページ上に明記がなく、この点は未確認です。継続利用できる無料プランはなく、最初から有料プランが前提です。
音楽生成AIは動画AIと違い、集約プラットフォームがまだ少ない
動画生成AIでは、Magnific(旧Freepik)・Higgsfield・MyEditのように複数社のモデルを1つのUIでまとめて使える「集約プラットフォーム」が既に定着しています。一方、音楽生成AIではこの動きがまだ薄いというのが調査の結論です。Suno・Udio・Soundrawはいずれも自社開発モデルのみを提供する単体モデル系で、他社モデルを取り込んだ動きは確認できませんでした。
唯一明確に確認できた集約の例は、開発者向けAPI基盤のFAL.AIです。公式ブログで「10種類の音楽生成モデルを個別に契約・統合する代わりに、falなら1つのアカウント・1つの統合で済む」と明言しており、Google Lyria・MiniMax Music・ElevenLabs Eleven Music・Stability AI Stable Audioなど8モデル以上を実際に集約しています(動画生成AIの解説記事で既に紹介したのと同じサービスです)。ただし個人クリエイター向けの完成されたUIではなく、開発者・アプリ制作者向けの位置づけです。消費者向けの集約UIとしては「Musci.io」というサービス(Suno・Udio・Mureka等を統合)も見つかりましたが、公式サイトへの直接アクセスが技術的にブロックされており検索結果経由の間接確認にとどまるため、当サイトでは参考情報にとどめます。
3ツール機能マトリクス
各社公式ヘルプセンターをもとにした2026年9月時点の比較です。
| 項目 | Suno | Udio | Soundraw |
|---|---|---|---|
| 最大生成尺 | 約8分(v4.5以降) | フル尺2分10秒 | 任意指定(BGM尺) |
| 歌詞・ボーカル | 対応(日本語可) | 対応 | 非対応(BGM専用) |
| ステム分離 | Auto/Split from Mix/Advanced Split | 対応(v4〜) | 対応(個別トラックDL) |
| ボーカル編集 | 未確認 | Voice Control(声質抽出・ブレンド) | 該当なし |
| 2026年9月時点のダウンロード | 有料プランのみ可 | 全プランで停止中 | 有料プランで可 |
| 主な訴訟の相手 | UMG・Sony(係争中)、独GEMA(敗訴) | Sony(新規提訴、Warner・UMGとは和解) | 報道なし |
提携プログラムのあるツール
Soundrawは公式のアフィリエイト(紹介)プログラムを提供していることを確認しています(2026年9月確認、公式ASP経由で直接確認済み)。当サイトは現時点で未提携のため、下記は通常の公式サイトへのリンクです。Suno・Udioに個人向けの公式アフィリエイトプログラムは確認できませんでした。
| ツール | 提携プログラムの概要 |
|---|---|
Soundraw | GoAffPro経由(discover.soundraw.io/affiliate)。成約ごと最大$25、NET30払い、最低$100到達で振込 |
3ツールの著作権・法的リスク比較
法律専門メディア・主要ニュースメディアの報道、各社公式ヘルプセンターをもとにした2026年9月時点の状況です。訴訟の状況は変わりうるため、最新の報道もあわせてご確認ください。
| ツール | 著作権・法的リスクの状況(2026年9月時点) |
|---|---|
Suno | UMG・Sonyと係争中。独ミュンヘン地裁で敗訴(2026年7月31日、著作権侵害認定)。Warnerとは和解済み。有料プランならダウンロード・商用利用は可能 |
Udio | UMG・Warnerとは和解済みだが、その条件として全プランでダウンロード停止中(2025年10月〜、復旧時期未定)。Sonyとは新規訴訟(最大45億ドル規模)が拡大中 |
Soundraw | 自社音源のみで学習、第三者楽曲を学習データに含まない。訴訟リスクの報道は今回確認できず |
参考: Hollywood Reporter、Bird & Bird(独ミュンヘン地裁判決の解説)、Music Business Worldwide、Udio公式ヘルプセンター、SOUNDRAW公式ライセンスページ(2026年9月確認)
制作の裏側や新しいツールの告知は @uuhai0625 で発信しています
よくある質問
音楽生成AIにも「集約プラットフォーム」はありますか?
動画生成AIほど充実していません。Suno・Udio・Soundrawはいずれも1社が自社開発したモデルのみを提供する「単体モデル系」です。集約プラットフォーム(複数社のモデルを1つのUIでまとめて使えるサービス)は、開発者向けAPIとしてはFAL.AIが8モデル以上の音楽生成AIを集約していることを公式に確認していますが、一般消費者向けの完成されたUIとしての集約プラットフォームはまだ少数派です。
Sunoは著作権的に安全に使えますか?
完全には言い切れません。Warner Musicとは2025年11月に和解・ライセンス提携していますが、Universal Music Group(UMG)・Sony Musicとは2026年9月時点でも係争が続いています。さらに2026年7月31日、ドイツ・ミュンヘン地方裁判所がGEMA(著作権管理団体)の訴えを認め、Sunoの学習・出力を著作権侵害と認定し差止・損害賠償を命じました(欧州初の司法判断)。有料プラン加入中に作った楽曲への商用利用権はSuno自身が付与するものですが、これは大手レーベルとの訴訟が既存の生成物の適法性を遡って保証するものではない点に注意してください。
Udioは今も使えますか?
楽曲の生成自体は無料・有料プランとも可能です。しかし2025年10月29日のUniversal Music Groupとの提携以降、音声・動画・ステムのダウンロードが全プラン(有料プランも含む)で停止されており、2026年9月時点でも復旧していません(Udio公式ヘルプセンターで確認)。加えてSony Musicは2026年7月20日、旧訴訟とは別に約3万曲・最大45億ドル規模の新規訴訟を提起しており、係争は拡大しています。作った楽曲を実際に書き出して使いたい場合は、現時点では他のツールを検討することをおすすめします。
Soundrawはなぜ著作権面の懸念が小さいとされているのですか?
Soundrawは、第三者の楽曲を一切使わず自社スタジオミュージシャンが制作した音源のみでAIを学習させていると公式に明言しています。この「学習データが全て自社保有」という点が、既存楽曲を無断学習したとして提訴されているSuno・Udioとの決定的な違いです。ただし第三者から著作権侵害の主張があった場合の具体的な補償(indemnification)条項は公式ページ上に明記されておらず、この点は未確認です。
料金はどこで比較できますか?
この記事は機能・法的リスクの解説に特化しています。月額料金・用途別の詳しい比較は音楽生成AIツール料金比較ページで、簡易診断ツールも使えます。